ウレタン防水 施工の仕方

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ウレタン防水 施工についての疑問 注意点

防水材料屋一番では、ウレタン防水の問い合わせが増えています。
 
ご購入を悩んでおられる方、施工についてわからなくて不安な方の為に、このページを作成致しました。少しでもお役にたてたら幸いです。
 
(重要)ご質問のある方
すでに他店で材料をご購入されている方は、購入店の方へお問い合わせください。
 ※弊店で購入の方のみ 見積もりや質問、SDS、出荷証明書などを承ります。

保証書に関してですが規定量の発注で保証書の発行は可能でしょうか?
また保証の内容、期間としてはどうゆうものになりますか?
 
保証書の発行可能です。
(現場の写真をメーカーが求める時があるので、その時はご協力ください)

材料の性能保証をメーカーが最長10年間行います。
工事についてはお客様が保証することになります。
 
防水材料屋一番で購入可能なウレタン防水材を教えてください。

※メーカー名、代表的な製品名をクリックするとページに飛べます。

ウレタンにはどのような特徴がありますか?
 
ウレタン防水材は最初は液体ですが施工後、硬化して伸びのあるゴムになりますので様々な下地形状への対応性に優れてます。
また継ぎ目がなく、負圧に強いこと、比較的軽量であることなどが特徴です。

材料形態は1液タイプと2液タイプが御座います。
 ※材料は1液タイプの方が割高です。

施工方法は 手塗り施工と機械吹付け施工が御座います。
 ※手塗り施工が一般的です。
 
ウレタン防水の向き、不向きはありますか?
 
向き、不向き御座います。
 
向き
既存防水層がウレタンの場合は、ウレタン防水をします。
 
不向き
既存防水層がシート防水の場合は、シート防水をします。
 
以下、建物の構造でのお話しです。
ウレタン防水材のメーカーは、 基本的にALCなどの鉄骨造や木造の建物へのウレタン防水は、躯体の動きが大きく防水層が切れてしまうリスクが高いので認めておりませんことを念頭にお話しを致します。
 ALCなどの鉄骨造の建物は、基本的にはシート防水を弊店では推奨しており、販売出来る製品は ニッタ化工品のゴムシート(ニッタシートエキストラ)や、 AGCポリマー建材の改質アスファルトシート(アネクサ)になります。
 

 
【例:サラセーヌの場合】
 ALCにプライマーを塗る場合は、は下地にレベモルカチオン(スズカファインの製品)を塗布した上で、コンクリート・モルタル用プライマー(例:サラセーヌP)を塗布します。
 次にALCなどの鉄鋼造の建物は、平面部と立上り部の入り隅線などが特に劣化が早い(防水がきれやすい←動きが大きい)ので、MBテープ100(端末テープ)を平面部と立上り部に均等に張りかけ補強し、通気緩衝シートを貼った後に更にクロステープ♯200を平面部と立上り部に均等に張りかけて立ち上りのALC板のジョイントもクロステープ♯200を張って立上り用防水材でシゴキ塗りをします。
それでも、防水としての持ちはどうかという感じです。
立上りの補強布も平面部の通気緩衝シートに10cm以上張りかけます。
その上でウレタン防水層を施工し、トップコートで仕上げます。
 
詳しい施工方法については、施工要領書のデーターを無料でお渡しすることも可能です。お気軽にお問い合わせください。
※弊店で購入の方のみ。
 

既存防水層が塩ビシートの場合で上にウレタン防水を塗布する場合。

現状の塩ビシートが著しく痛んでいない場合は、以下の方法で施工が可能です。
詳しくは、チェックシートで確認して下さい。
saracenu_es_checksheet.pdf
 
ウレタン防水には AGCを使います。
 
カタログリンク
saracenu_es.pdf
 
プライマーは サンPC-FV を選択。
(塩ビ FRP下地用の一般型プライマー)
 
次に塩ビシートのジョイント(重なり部)にクロステープ#100を均等に張り、立上り用防水材 サラセーヌ 立上り用をシゴキ塗りします。
 
通気シート(自着タイプ)を張ります。
ジョイント(重なり部)には QVテープを使います。
 
端末には MBテープを使います。
 
下塗りは、 サラセーヌKを使用します。
 
中塗りは サラセーヌAを使用します。
 
最後に 遮熱タイプのトップコートを塗布して完了です。
サラセーヌTサーモ もしくは サラセーヌTフッ素サーモ
 
 ※塩ビシートが新しければ新しいほど、油分がいっぱいあるのでウレタンが 黄変(ブリード)する可能性あります。
 あらかじめご了承ください。
立上りについては、通気シートは張れない為、ウレタンがオウヘン(ブリード)する可能性が高いです。
 
立上りの塩ビシートの浮き・剥がれがある場合や溝部の納まりが悪い場合は、撤去してレベモルカチオン等で下地調整を行い、プライマーをサラセーヌPに替えて施工する必要があります。
初心者必見!ウレタンを施工する際の主な注意点は何ですか?
 
2液の材料は調合 撹拌作業に気を付けます。
※1液の材料も必ず撹拌機を用いて、念入りに撹拌をします。
 
しっかり撹拌をしないと硬化不良や上塗りの場合は色ムラなどの原因となります。
 
天候に気を付ける。 ウレタンが硬化する前に雨にうたれると流れてしまいます。その場合は、 もう一度、プライマー塗布することから、やり直しとなるので天候に気を付けて施工して下さい。
 
雨に降られてしまった場合は汚れをふき取り乾燥させた後、層間プライマーを塗布した上で再施工して下さい。
 
AGCポリマー建材
p-60プライマー(一般)
PJ層間プライマー(弱溶剤)
PW-60プライマー(水性)
 
日本特殊塗料
プルーフロン塗り替え用プライマー(一般)
 
保土谷建材
HCプライマーNB(弱溶剤)
 
下地の表面がきれいな状態で施工して下さい。
リフォーム工事の場合、既設のコンクリートやモルタルの上に新たにウレタン防水を施工することがあります。その際、下地の表面が荒れている(細かいコンクリート・モルタル成分が雨などによって流されて無くなってしまい、細かな穴が出来てしまった状態)とウレタン防水を施工した際に下地から空気が上がってきてしまい、細かな気泡ができる場合があります。下地が荒れている場合は、 レベモルカチオンで下地調整を行った上で、プライマー工程に進んで下さい。
 
下地がしっかりと乾いて水分が抜けた状態で施工をすること。
もし、水分がある状態で施工をした場合、下地の水が乾く際に蒸気となり、ウレタン塗膜の 膨れの原因となります。
 
膨れの原因はこの他にも、いくつかあります。

湿度・温度が高い夏場においては二酸化炭素の発生やエアーの巻き込みによる細かい膨れ。

大きな膨れは、先に記載をした下地の水分による膨れが多いと考えられます。
 
下地表面が乾燥してるように見えても、一定量の水分を含む下地にウレタンを塗布した場合逃げ場を失った水分がウレタン塗膜を押し上げて、膨れが発生する場合もあります。決して、材料が悪いわけではなく、どこのメーカーであっても、このような可能性は御座います。
 
日本建築学会における報告によると通気緩衝工法の場合は、下地コンクリート内の水蒸気圧が上昇しやすい密着工法に比べて圧を逃がして膨れ抑制に有利に働く事が確認されています。
 
素地を乾かして、プライマーを規定量、しっかりと塗布しても膨れることがあります。
それは下地がプライマーを吸い込んでいた可能性があります。
プライマーを濡れ色になるまで、きちんと塗布していなかった場合です。
下地がプライマーを吸い込んだままだと表面に残らず、プライマーの密着効果が得られません。
この場合、 規定回数以上の塗布になっても構いませんので、プライマーは素地が濡れ色になるまで複数回塗布しましょう。
 
プライマー塗布

 
雨に当たったけど、乾いたからそのまま防水材を塗った場合も同様に膨れや剥がれの原因になります。
十分に乾かして、再度層間プライマーを塗りましょう。
 
防水材は、混合することにより化学反応を起こして硬化します。その際、微量の反応ガスが発生する場合があります。1層目のウレタン防水材が硬化する前に2層目中塗りのウレタン防水材を塗布してしまうと、中の反応ガスの抜け道がない。という状態になります。
そうなると、その中の反応ガスが2層目の塗膜を押し上げ、膨れが発生してしまいます。
ウレタン防水材の構成バランスが崩れて固まらない(硬化不良)ことの要因にもなるので、前工程の硬化を確認した後に次工程に移って下さい。
 
 膨れてしまった場合の対処方法
 

ウレタン膨れ

 
膨れてしまった場合は、膨れた場所をサンダーやケレンや皮スキ等を使い撤去します。
プライマーを塗布、中塗り、トップという工程で修復します。
 この時に使うプライマーはコンクリート、モルタル用を使います。
 
防水材料屋一番 推奨 工具 フレキシブルスケロ 26mm
溶接スラグやスパッタの除去等のさび落とし、平面の塗膜の荒削りに活躍します。
ワイヤー軸径は、2mmなので皮スキでは入らない入隅部もしっかり入ります。
 
小さな気泡が残るような形状の膨れは、頭の部分をカッターナイフなどでカットした上で、SUシーラントNBで穴を埋めて下さい。この時は層間プライマーを使用して下さい。
 
◆厚みをつければ防水効果が高まると思い、規定量を超えて厚みを付けた場合。
 
想定以上の厚塗りをすると、ウレタン防水材が硬化する過程で著しい収縮が発生し、割れてしまう場合があります。1回の塗布量を1平米あたり2kgまでを目安として下さい。

プライマーを塗布する時には、どのような注意が必要ですか?
 
下地の種類によってプライマーが異なるので選定が必要です。
 心配な場合は、気軽にご相談ください。
 

 
下地の脆弱部や汚れ、特に油類による汚れは確実に処理しておきます。
塗布方法は下地へすり込むように塗布します。
 
切り付け部などプライマー溜まりがある場合
 周囲より乾燥が遅くなる
 発泡の原因になり、仕上がりに影響する
 
プライマー塗布量が不十分な場合
 下地が粗面である時は、下地に起因するピンホールが発生しやすい
 接着不良が発生しやすい

ポリマーセメントモルタル(樹脂モルタル)処理が必要となる下地にはどのような場合がありますか?
 
下記のような場合を例に表面処理を行います。
また 脆弱化した下地は必ず撤去するようにしてください。
そのままポリマーセメントモルタル処理を行いますと、追って浮き、剥離の原因となります。
 
プライマーの吸い込みが激しいと予想される場合
風化によってモルタル中の砂が露出している場合
既存防水層(アスファルト防水等)を撤去した場合
レベモルカチオンワンR (ローラー用)

不陸や水勾配の調整が必要とされるとき
レベモルカチオンワンK (コテ用)
 
防水材料屋一番 推奨
下地調整剤 レベモルカチオンワンシリーズとは
水と混練するだけで使用できる一材型で非常に使いやすいです。
水性から溶剤系まで、幅広い仕上塗材の下地調整に適します。
防水材に泡やピンホールが発生してしまった場合はどうすれば良いですか?
 
防水材の発泡・ピンホールについて
 
ピンホール

 
まずは原因と対策からお話しをします。
施工する前に充分に素地を乾燥させましょう。
雨が降った直後で、素地全体に水分を含んでいる場合は、2日以上は乾燥させます。
見た目は乾いていても、水分を多く含んでいることもあります。しっかりと乾燥期間を置きましょう。
素地(コンクリート・モルタル)の劣化による多数の巣穴の影響。
素地が劣化したままだったり、巣穴を見落としたりすると発泡やピンホールの原因となります。
必ず処理をしましょう。
 
希釈剤や使用量、可使時間を守らなかった。
塗料には可使時間があります。
可使時間を過ぎてしまうと、粘度が上がり、特にローラー施工の場合は、巻き込んだ泡の抜けが悪くなってしまいます。
さらに、希釈剤の選択や希釈割合を誤ってしまうと、発泡・ピンホールの原因となるだけではなく、硬化不良が起きてしまったり、防水効果が薄れてしまうことがあります。
さらに、防水材を薄く伸ばして塗ってしまうことも、不具合の原因となります。
また、適正なローラーを使用しなかったことにより、ローラーの隙間に余分な空気を巻き込んでしまうことも、発泡の原因となります。
必ずカタログに記載されている可使時間内に使用しましょう。
可使時間を過ぎてしまった塗料を塗布することは避けましょう。
また、希釈剤は正しいものを正しい割合で使用しましょう。
 市販のシンナー(ウレタンシンナーやラッカーシンナーなど)の中には硬化を阻害する成分が含まれているものがありますので、使用は避けてください。
 使う場合は、メーカーのものをきちんと使うようにしましょう。
基本的に希釈をお勧めしておりません。
 
発泡・ピンホール発生時の処理方法
泡・ピンホール個所を完全に大きくカットする
プライマーを塗り、防水材、シーリングでタッチアップ
 
シーリングの推奨品 SUシーラントNB
プライマーと防水材は使用するメーカーによります。

トップコートは、なぜ必要ですか?
 
太陽の紫外線で劣化してしまうので、その影響を緩和する為に保護塗料(トップコート)の塗布を標準としています。
 また保護塗料(トップコート)はウレタン塗膜防水材の表面を傷などから保護する役割を持っている事、施工時のタッチアップ、意匠性から、その役割は重要です。
一般的なトップコートよりも高耐候性があるものや遮熱塗料にした方が長持ちしますか?
 
保護トップは基本的には防水性は御座いませんが防水層(中塗り)を守る役割が御座います。
保護トップは一般のものよりも高耐候性や遮熱性能があるものの方が紫外線の劣化から防水層を守り長持ちします。
値段は割高になりますが、予算に余裕がある場合は推奨致します。
トップコートを塗り重ねてシワが寄ることがあるのはなぜですか?
 
リフティングと言われる現象です。
 
リフティング

 
1層目に塗布したトップコートが、溶剤が揮発してタックがなくなっている状態であるが、硬化がまだ不十分な段階で、2層目を塗り重ねた場合。
1層目に塗布したトップコートとその下層の防水材とが、接着不良の状態であったところに、2層目を塗り重ねられた場合。
このような場合、2層目のトップコートの溶剤で、1層目の塗膜が膨潤することによりシワが寄ったような状態で現れることがあります。
1層目の塗膜の硬化を確認してから、施工に入ることが必要になります。

マッドカーリング現象について教えてください。
 
マッドカーリング

 
塗装材(ウレタン防水、塗料など)の上に、たまった土、砂、花粉、黄砂、粉塵、砂埃、カビ、藻類などが雨水により泥状になり、その後乾燥し、表面にこびりつきますが、この湿潤 乾燥 収縮が繰り返されることによって、亀裂を生じてめくれ上がり防水層を損傷させることを指します。
予防策は適切な勾配および不陸調整により、水溜まりの発生を極力避けること、防水施工における工程間のインターバルを適切にとる等です。
 
また、土、砂、花粉、黄砂、粉塵、砂埃、カビ、藻類などが溜まりやすいドレイン付近をこまめに清掃すると、マッドカーリング現象の発生を抑制できます。

トップコートをローラー刷毛で塗装すると毛が抜けて汚い場合があるのですが、綺麗に仕上げるにはどうしたら良いですか?
 
ローラー刷毛は種類によって毛が抜けて、仕上がりが汚くなる場合があります。
そのような場合は、一般的な方法はガムテープにこすり付けて抜く、予め溶剤に付けて抜け毛を除去する等のほか、表面を軽く炙る事(火気注意)が有効とも言われてます。
 
防水材料屋一番 推奨 ローラー
プライマー用 暁(あかつき) ローラーを使う。
 
中塗りは金コテやゴムベラ、もしくは あおおびグリーン ローラー(高粘度用)を使う。
 ※金コテやゴムベラは取扱いがないのでホームセンターなどでお買い求めください。

ウレタンの汚れは、各メーカーのウレタン希釈剤を使います。
 ウレタン希釈剤は一般用 エコ用が御座います。
 
※業者の方へ推奨 工具
  ハンドレーキ
ハンドレーキの使用で立ち姿で作業ができますし、下地の不陸に準じた均一な塗膜を形成できます。
 
上塗りは 匠ローラーを使います。
X-1仕様とは何ですか?
 
公共建築工事標準仕様書に載っている ウレタン防水の絶縁(通気緩衝)工法を示した仕様記号のことです。
この他には密着仕様を示したX-2仕様が御座います。
Uカットし、シーリング処理が必要なひび割れ幅について教えてください。
 
基本的には設計や仕様書に従ってください。
 
防水材料屋一番としては以下を推奨しています。
 
ひび割れ幅 1mm未満
ヘアクラック

防水材、又はウレタンシーリング材を擦り込む。
 
防水材料屋一番 推奨 ウレタンシーリング材
SUシーラントNB
 
ひび割れ幅 1mm以上

クラック

Uカット処理しプライマー塗布
ウレタン系シーリング材を充填、平滑に処理。
※補強布を用いた補強塗りを推奨。
 
防水材料屋一番 推奨 ※補強布 各メーカー
AGC
サラセーヌクロス#4000
サラセーヌクロス#4100
サラセーヌクロス#4200
 
日本特殊塗料
プルーフロンソフトクロス
プルーフロン補強テープVS(粘着層付き)幅10cm
プルーフロン補強テープVS(粘着層付き)幅20cm
 
保土谷建材
ミリオクロスK
ミリオクロスKN100、200
 
スズカファイン
KC-0808B

補強布の役割には何がありますか?
 
建築学会の建築工事標準仕様・同解説(JASS8:2014年度版)では以下のような記載があります。
 
1 下地にひび割れが発生した場合、ウレタン防水層の同時破断またはクリープ破断の危険を提言できる可能性がある。
またひび割れ直上の防水層局部的変形を抑制するため、耐久性向上も期待できる。
 
2 塗膜防水材を補強布に均等に塗り込むため、塗膜厚さの確保に有効である。
 
3 立上り部あるいは傾斜面において、補強布が未硬化の塗膜防水材を保持するのに有効である。
※以前は補強布はひび割れに対し、効果はないと考えられてきましたが、建築学会、メーカー等の検証により有効性が確認されました。
 
DIYの方で補強布を入れない方が多いですが、基本50m巻で1巻50平米使えて販売価格も1万円くらいのものなので購入して入れておいた方が持ちはだいぶ良くなります。営業ではなく、絶対にオススメです!
脱気筒や脱気盤はどのような仕組みですか?
 
脱気筒も脱気盤も、下地から発生する水蒸気や膨張する空気を排出させる構造になっています。
これらは内部を空洞にしてあり、空気や水蒸気が抵抗なく排出される形式になっています。
 
※目安50平米に1個。スラブの水上に設置します。
 
※脱気筒は通気緩衝工法で使います。
 密着工法では使いません。
 
防水材料屋一番 推奨
脱気筒
ダモ立上り脱気盤 山装
立上り面に設置する事が出来る脱気装置
ウレタン防水材を2回または3回に分けて塗布するのは何故ですか?
 
ウレタン防水材は流動性があるため、下地の不陸や傾斜部分などを考慮に入れると、単純に塗布するだけでは期待する膜発が確保出来ない場合があります。
また一度に厚く塗りすぎると、硬化する際に収縮して割れてしまう懸念があります。
ウレタン防水材の施工の基本は、塗布面積に見合った材料配りにあり、塗布面積とそれに見合った使用料を確認して割付施工します。
 
塗布回数を複数として塗り重ねることは、 膜厚確保における有用な手法となります。
ウレタン防水の塗り重ねの間隔が開いた場合はどのような処理が必要ですか?
 
汚れを適切な方法で除去し、適切な 層間プライマーを塗布してから、上塗りや塗り継ぐ等を基本としてください。
上記を行わないと剥離の危険性があります。
 
降雨にあった場合も同様です。
乾燥時間等、どのくらいの時間、次工程まであければよろしいでしょうか?
何時間以上何日以内などがよくわからないので、ご教授いただければ幸いです。
 
メーカーの電子カタログに初期硬化時間の目安などが記載されております。
ここではAGCのサラセーヌを例に回答をします。
サラセーヌPの初期硬化時間、初期硬化時間 (時間/20度)3時間から4時間。
このように記載がある場合、サラセーヌP(プライマー)を塗布後、(気温20度の場合)3から4時間で乾燥するので乾燥したら、次に中塗り(サラセーヌK)1回目を塗布します。
 ※気温により初期硬化時間は変わりますのでご注意ください。
 
以下の場合は再塗布が必要です。
次工程まで3日以上間隔が開いたり、雨に打たれた場合は層間プライマーを塗布してください。
 再塗布する場合 プライマーはP-60です。(20℃で、1時間程度で硬化します)
 
サラセーヌKの初期硬化時間、初期硬化時間 24時間なので、24時間以上72時間以内で施工するようにしてください。
 2回目、塗布する際も同じようにします。
サラセーヌTの初期硬化時間、初期硬化時間(時間/20度) 3時間です。
 
まとめ
プライマーは塗布後(時間/20度)3時間から4時間で指触をした際に乾燥していたらOK
中塗りの1回目は塗布後、24時間以上の間隔をあけますが72時間以内で2回目を塗布します。
 午前中にプライマーを塗布して、午後から中塗り1回目を塗布していく業者さんが多いです。
翌日、もしくは中1日をあけて2回目を塗布後、1回目と同じように間隔を空けてからトップを塗布したら完成です。
 ※冬期は気温が低くなるので、時間が伸びます。お気をつけください。
 
詳細は各メーカーの電子カタログを参考にしてください。
 
ウレタン防水材を小分けして使用する時、どのような注意が必要ですか?
 
小分けして使用する場合は、必ず主剤と硬化剤を所定の比率で計算してください。
目分量による小分けは、所定の比率を狂わせる最大の原因となります。
  ※かならず計りを使って計量をするようにしてください。
一旦開封して小分けした主剤は必ず密栓し、早期に使用するようにしてください。
硬化剤は分離、沈降している場合がありますので、必ず一度撹拌し、全体を均質な状態にしてから小分けしてください。
 
2成分形ウレタン防水材の混合は
通常は最初に主剤をポリバケツなどの混合容器に入れ、次に、硬化剤を加えて混合撹拌することを原則とします。
 
角缶を混合容器とする場合は、缶の隅の部分などで不十分な混合状態となる場合があります。
混合不十分な状態は、充分な硬さや強さなどの性能を発現しない、硬化不良を起こす原因になります。
 
主剤 硬化剤の混合比率が外れた場合は
1 主剤が多い場合、硬化後の塗膜が硬くなり過ぎたり、時には発泡減少を起こすことになります。
2 硬化剤が多い場合、硬化不良の現象や変色(茶褐色のまだら状)の原因となります。
 ※この場合は、必ず完全撤去し、溶剤拭きで除去してください。
中塗りの材料を開封、開栓しましたが残量が5キロあります。その消費期限はどれぐらいですか?
 
保存状態に大きく左右されます。
基本的には数日です。
どれだけ密封養生しても、外気と完全に遮断出来ないと思うので湿気の無い冷暗所であれば、1週間から10日程度は大丈夫なケースもあります。
いずれの場合も、開缶時と同じ粘度を保持しているかどうかを、混錬前に確認して下さい。
主材(入目が少ない方)が空気中の水分と反応してしまっていると粘度が上がります。
そうなったら使えません。
ウレタン防水材の塗膜のタックがとれにくいことがあるのはなぜですか?
 
施工時の配合比に影響しますが、気温や湿度、風の影響でタックの取れ方に差がでるように感じる場合があります。
製品によっては、硬化当初からタックが出ない製品もあります。
希釈溶剤の種類と量、直射日光下での仮置きなども影響すると言われてますので、ご注意ください。
 
部分的にトップコートやウレタン防水材の硬化塗膜が変色したり、べとついたりしてる場合、主剤と硬化剤の配合比崩れや、混合不良が原因として考えられます。

下地となる既存の防水材に硬化不良がある場合でも同様です。
下地シーリング材とウレタン防水材との接着について教えてください。
 
適切なプライマー処理をし、防水材を塗布する事が最も良いと考えます。

ポリウレタン系のシーリング材においても、メーカーや製品によってはウレタン防水材との接着が低いものがあります。
特に近年増えてきているノンブリードタイプは接着の相性が悪い傾向にあるので注意が必要です。
 
シーリング剤は、その材質によってシリコーン系、ポリサルファイド系等さまざまな種類がありますが、 ウレタン防水材の下地処理に推奨している種類はポリウレタン系のシーリング剤になります。
他の種類を使用すると、剥がれ、汚れ、硬化不良等、不具合が発生する場合もありますのでご注意ください。
 
防水材料屋一番 推奨
ポリウレタン系 速乾性シーリング材 SUシーラントNB
ウレタン防水の耐久年数はどれくらいですか?
 
ウレタン防水材は、10年の屋外暴露試験を経過してもJIS規格の性能を有している事が実証されています。
 
ウレタン塗膜防水の耐久性は、以下の条件などによっても変わります。
 歩行頻度 トップコートの塗り替え等のメンテナンス
 施工精度の膜厚
 環境条件 下地ひび割れなどによる影響
 
ウレタン塗膜防水工法は3から5年でのトップコート塗り替えが定着しておりますが、適用場所と適用材料 工法の選択等により、その性能を延命維持することができます。
ウレタン防水を塗り替える時期はどれくらいですか?
 
使用環境や劣化の状況に応じて3年から5年でトップコートを塗り替えるのが標準とされています。
 
フッ素やアクリルシリコーンなどの高耐久タイプのトップコートを使用する場合は、塗り替えサイクルを延ばすことも可能です。
 
トップコート(保護トップ)塗り替えの基本は層間プライマー(下塗り)を塗布して、保護トップ(上塗り)を塗るです。
 
防水材料屋一番 推奨
以下の製品は新築・塗替のウレタン塗膜防水材に直接塗装可能です。
アクアウレタントップU 3kgセット
アクアウレタントップU 15kgセット
※上記材料は層間プライマー(下塗り)省略可能です。
 
現在では適用場所や使用環境、採用する工法によってメンテナンス内容と時期が異なる場合がありますが、ウレタン防水は10から15年毎の再施工(増し塗り等)が好ましいと考えられています。
水性仕上げ材の塗り替えに溶剤系仕上げ材は使用できますか?
 
溶剤系トップコートを塗布する場合、既存の水性塗膜が膨潤を起こす可能性が高いため、事前の確認が必要です。
 ※溶剤系トップコートを塗り重ねると、リフティングを起こしたり、既存トップコートが剥がれやすくなったりする場合があります。
既存が水性トップコートには水性で対応することを推奨します。
目地部の目地処理を行わないとどうなりますか?

押さえコンクリート層の上に改修防水施工をするに当たり、伸縮目地部の既存目地材の撤去を怠りますと、防水性能に支障をきたします。
 
既存の目地がアスファストコンパウンドの場合
主に下記により目地材が突き上げ、ついにはウレタン塗膜が破断する。
 1 下地の振動などによって起こる目地部の伸縮の繰り返し
 2 1日の昼夜間の温度差、夏期と冬期の寒暖の差によるアスファルトコンパウンドやエラスタイト(瀝青質目地材)の溶融と硬化の繰り返し
 
成形目地材の場合
温度変化による目地部の収縮でキャップが変形をきたして塗膜の平滑な面を維持出来ない。
 
以上のような原因から、撤去しなかった場合の事故例が多く報告されてます。